はじめに
長らく低迷を続けているJ-REIT。
J-REITホルダーにとって、2024年は厳しい年になったのではないでしょうか。
ただでさえ低迷していたのに、11月から更に下値を割り込む悲惨な状況でした。
しかし、ここ数日は様子が一変。
下降トレンドを切り返して、一気に上昇ムードの雰囲気が漂っています。
このまま息を吹き返せるのでしょうか。
チャートの動き
- 1476 iシェアーズコアETF 10年チャート
出典:Yahoo!ファイナンスより
上のチャートを見ていただくと、歴史的に見ても株価が大きく落ち込んでることが分かります。
コロナ直後の下落から大きくリバウンドしましたが、2021年をピークとして右肩下がりに下げ続けています。
- 日経平均株価 10年チャート
出典:Yahoo!ファイナンスより
日経平均株価は、右肩上がりにずっと上げ続け、4万円を到達しました。
そんな日経平均株価と比べると、J-REITのチャートは寂しいものがありますね。
なんせ2024年は年初来最安値を更新してしまいましたからね。
- 1476 iシェアーズコアETF 3か月チャート
出典:Yahoo!ファイナンスより
10年チャートでは、右肩下がりに下げ続けていますが、ここ最近のJ-REITの動きが変わってきてます。
上の3か月チャートをご覧のように、12月中旬を底として大きく切り返しています。
今までの反発よりも大きな力を感じ、25日平均線を上回っています。
これが本格的なトレンド転換になるかどうかは、75日平均線を上回る10月の水準まで戻るかどうかが一つのポイントとなりそうです。
今後の注意点
息を吹き返しつつあるJ-REIT。
上昇を期待したいところですが、今後どんなリスクが挙げられるでしょうか。
①日銀の利上げ観測
REITにとって利上げは、将来的な金利負担となるため逆風となります。
ここ最近、日銀の利上げ観測は弱まってきています。
最近切り返しをしているのは、日銀の利上げがすぐにはないことを織り込まれたからなのかもしれません。
今後、日銀が利上げを示唆するとJ-REITは、勢いを失って下降トレンドへと戻っていく可能性があるため、注意が必要です。
②流動性リスク
J-REITは、時価総額が14.4兆円(2024年11月)であり、株式や国債と比べて市場規模が小さいです。
そのため、何か大きなリスクイベントが発生して金融市場が混乱すると、買い手がおらず価格が下落しやすいです。
また、決算前に売却する金融機関もいるため、例年3月中旬にJ-REITの価格が下落する傾向にあります。
逆に言うと、3月の下落圧力にも耐えられると本格的な上昇気流に乗れる雰囲気が出てきそうですね。
③地政学リスク
皆さんもご存じのとおり、日本は地震大国です。
地震が起きて投資対象の不動産が被災すると、J-REITにとっては下落要因となります。
昨年は、年初早々に能登半島地震が発生しました。
今年は地震がない穏やかな年になってほしいですね。(これはJ-REITの下落がどうとかは関係なく切実に願います。)
また、先ほどお伝えした流動性リスクに当てはまりますが、流動性が低いため、地震によって金融市場の混乱が起きた時に価格が下落しやすいです。
J-REITの今後の保有方針
J-REIT(ETF)を保有する理由
- 割安
- 配当利回りが高い
- 定期的な配当金(年4回)
上記の3点の理由から、J-REITのETFを長期的に保有を続けたいと思っています。
割安で安定的に配当金を受け取れる銘柄は、安心して保有できますね。
買い増しとポジション調整の繰り返し
J-REITのETFは、年に4回(2,5,8,11月)の配当金を受け取ることができるチャンスがあります。
そのため、権利付き最終日を基準にポジションの調整を図っています。
直近で目指すは次の権利付き最終日の2月8日。
一旦、年末の損出しも兼ねてポジション調整をしており保有数が減少していましたが、2月8日まであと1か月少々。
12月の配当銘柄のポジションも一気に減らしており、キャッシュも大きくなったため、強気に買い増しをしていきたいと思います。
そして、低迷が続くようなら権利落ちした後に、ポジション調整を行う予定です。
まとめ
歴史的に見ても、低迷しているJ-REITは売られすぎていると感じています。
ここ数日は、ようやく切り返す様子を見せてきましたが、これが本格的な上昇トレンドとなってほしいですね。
株価が低迷しているということは、配当利回りが高くなっているという裏返し。
・割安 ・高配当 ・年4回の配当
この3拍子がそろっている限りは、継続してJ-REITを保有していきたいです。